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とよたキッズステーションブログ

2021.10.15 美里 朝日

10月の子育て情報③ 【目的論で相手の目的を理解しよう】

【目的論で、相手の目的を理解しよう】

今回は、アドラー心理学を基に子育てに活かせる情報を展開していきます。

アドラー心理学は子育てだけではなくて、人間関係にも活用できる考え方です。
ぜひ、子育て・仕事でも活用してみてください。

【はじめに】
アドラーは、人間は原因論ではなくて目的論で動いているという考えを提唱しています。
今回は、原因論・目的論を考えて、子どもの行動の目的を考える方法についてお知らせしていきます。

【原因論】
原因論とは、何かをする原因があって、感情が発生していると考える方法です。
トラウマがあって、落ち込んでいる。と考えたり、
機嫌が悪くなって、怒っている。と考えたりすることです。

【目的論】
目的論とは、○○したいという目的があって、感情を利用していると考える方法です。

たとえば、
私が皿洗いをしたくないとします。(目的)
妻と喧嘩をしたときに、今日は皿洗いをしない!と怒って、(感情)
皿洗いをしない場面があったとします。

この例でいうと
[皿洗いをしたくない]という目的を、
怒りという感情を使って達成しています。

【目的論を子育てに活用するには?】
子どもの行動の目的は何かを考えて、関わってみましょう。

子どもに、お茶や水を入れたコップを無造作にこぼされた経験ありませんか?

原因論で、考えてしまうと、ただのイタズラに見えるでしょう。

目的論で、考えてみると……
・水をこぼす様子をみてみたい
・コップを傾けるという動作ができるようになり、何度も試したい
・こぼれた水で遊びたい
・大人の困る顔がみてみたい
・こぼすと大人がかまってくれてうれしい

と色々な目的があると考えることができます。

たとえば、子どもの目的が、
「水をこぼす様子をみてみたい」「コップを傾けるという動作ができるようになり何度も試したい」
のだとしたら、水をいくらこぼしても大丈夫な風呂場にコップを用意してみる。
と目的を達成する方法を別の形で満たしてあげられないか考えてみることが大切です。

目的を満足に達成した子どもは、次の遊びに向かっていくことができます。
お水をこぼすことに飽きると自然にこぼさないようになっていきます。

一方、イタズラだと考えて、子どもの目的を止めてしまうとフラストレーションが溜まってしまうようになります。

【まとめ】
子どもと関わるときには、目的論で関わっていくことで、子どもがいまやりたいことがわかります。

【参考文献】
・アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本(熊野英一・株式会社小学館)
・マンガでやさしくわかるアドラー式子育て(原田綾子・日本能率協会マネジメントセンター)
・嫌われる勇気(岸見一郎・古賀史健・ダイヤモンド社)
・幸せになる勇気(岸見一郎・古賀史健・ダイヤモンド社)