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とよたキッズステーションブログ

2021.07.30 美里 朝日

7月子育て情報⑤ ほめるときの3つのポイント

前回は3種類のほめ方についてお知らせしました。

今回はほめるときの3つのポイントをお伝えしていきます。

【前回までのおさらい】

3種類のほめ方

①おざなりほめ

②人中心ほめ

③プロセスほめ

【ほめるときの3つのポイント】

①成果よりプロセスをほめる

結果をみてしまうと結果を重要視してしまうようになります。

結果が出せないなら、そもそもやりたくないとチャレンジ精神が低い子どもになってしまう恐れがあります。

そうならないようにするには、

何かに取り組む過程での努力や挑戦した姿勢を認めて励ましていきましょう。

②具体的にほめる

おざなりほめに足りないのは具体性です。

・すごい!は、わかりにくい?

『例:片付けを子どもがしてくれる場面』

片付け終わった子どもに「すごいね!」

と言われても具体性に欠けるため、自分の優れているところや努力が必要なところがわかりにくいですね。

もしかしたら、片付けがほめられていることに気づけない場合もあるかもしれません。

「おもちゃを箱にしまってくれて、お部屋がきれいになったよ。ありがとう!」

と子どもの望ましい行動を具体的に言葉にすることで、

子どもたちは、AすることでBすることになるんだ。と理解することができていきます。

・大人の評価を押し付ける おざなりほめ

「上手」と言ったりするのも、おざなりほめになってしまうので、注意しましょう。

絵を描けたときなどに言ってしまいがちですが、「上手」や「よくできたね」と伝えることは、

大人の価値観・評価からの判断になってしまいます。

完成した絵を見たままに具体的に表現することを心掛けてみましょう。

例えば、

「たくさんの色をつかうとカラフルになったね!」

「丸が描けるんだね!」

「赤色で線を描けたんだね!」

子どもの発達に応じてできることは変化していきます。

絵の場合ですと、点⇒線⇒丸⇒顔……と子どもの成長に応じて絵が変化していきますね。

ありのままに伝えることは、子どもの発達に応じた声かけになっていきます。

③質問する

会話ができるようになってくると質問していくことも大切なポイントです。

子どもがどう思ったか、を聞き出せるような質問がいいですね。

楽しかった?という質問では、YESかNOしか答えられないですが、

自由な回答形式の質問していくことをオススメします。

とはいえ、会話がおぼつかない時点での子どもに、自由な回答形式の質問は難しいこともあります。

1つの場面から、考えられる色んな思いを言葉にしていってあげましょう。

【ほめ言葉を求めているのは、子どもではなくて大人?】

ほめるという行為のほとんどには、大人の評価が伴います。

すごい・上手などの言葉で会話を埋めてあげないといけないと大人は思ってしまうことがあります。

大人と遊んでいる子どもは、すごい!などのほめ言葉をもらいたくて遊ぶことはありません。

子どもが求めているものは、共感です。

保育園でパズルを遊んだ子が、全職員に完成したパズルを見てもらいたがる場面があります。

パズルを見てもらいたい子は、「パズルできて、すごい!」と言ってもらいたいのではなくて、

パズルが完成できた!という自分の気持ちに共感してもらいたいのです。

すごい!という言葉を使わなくても、「パズル完成できたね」と笑顔で語りかければ共感することができます!

【共感を告げるタイミングは?】

子どもとパズルをするときには、声かけのポイントがたくさんあります。

パズルは、完成したときに明確に共感を告げるタイミングがあるので、わかりやすいです。

・子どもが集中しているときは、あまり声をかけないようにしましょう。

集中力が発達する妨げになるので、注意しましょう。

助けを求められたら、ピースの向きを揃えてあげたり、場所を知らせたりしましょう。

慣れない内は、8~9割大人が誘導してもいいと思います。

・パズルの最後の1ピースが完成したときに、子どもがパズルから顔を上げたそのときが、声をかける最良のタイミングです。

できたね!と気持ちに共感する一言をかけることで、最高の笑顔を見せてくれます😊

ぜひ試してみてください!

参考文献

島村華子 (2020 1刷)

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方

ディスカヴァー・トゥエンティワン