8月の子育て情報② 上手な𠮟り方の4つのポイント
先週金曜日に配信できなかったため、今週は、今日と金曜日に子育て情報を配信します。
前回は罰を与える𠮟り方がいけない4つの理由についてお知らせしました。
今回は上手な𠮟り方の4つのポイントをお伝えしていきます。
【前回までのおさらい】
①攻撃的・反抗的な態度を生み出す
②力を使った問題解決方法が正当化される
③親子関係にヒビが入る
④罰を与えても反省を促さない
【上手な𠮟り方の4つのポイント】
子どもとつながるための𠮟り方をお知らせしていきます。
①ダメ! 違う!をできるだけつかわない
⇒そうだったんだね。わかるよ。という言葉から始めてみましょう。
子どもが何をしたかったのか、何を言いたかったのかを理解し、手を差し伸べていきましょう。
受け入れる言葉を先に伝えることで、子どもも柔軟に対応できることがあります。
②結果ではなく努力やプロセスに目を向ける
⇒結果に至るまでの努力を認めていくようにしましょう。
ほめるときにも、プロセスを認めていくことは大事なように、
𠮟るときもプロセスを具体的に認めていくことで、次にどうすればいいのかを促していきましょう。
③好ましくない行動の理由を説明する
⇒子どもがとった行動が自分や相手にいかにして影響を与えるか、というモラルに焦点を置いて、具体的に説明していきましょう。
④親の気持ちを正直に伝える
⇒相手を否定することなく、Iメッセージで伝えていきましょう。
Iメッセージとは、自分自身がどう感じているかを相手に伝えていく方法です。
また、どうしてそう感じたかを伝えていく方法です。
Iメッセージの対義語は、YOUメッセージです。
例:あなたが○○だから、○○になるでしょ!
YOUメッセージで相手に伝えてしまうと責められたと感じやすくなってしまいます。
聞く耳を持ってくれなくなる恐れがあります。
【Iメッセージの作り方】
Iメッセージの作り方
⇒行動+感情+影響+提案
①行動
否定ではなく、子どもの行動を客観的に表すようにする。
×「押したらいけないでしょ」
〇「おもちゃを取られて、押してしまったんだね」
②感情
正直に自分や関わった人がどう感じたかを伝える。
×「うるさい」「やめなさい」
〇「友達を押して、危ないことをするのは、私は悲しい気持ちになるよ」
「押された友達は、悲しくてと泣いていたよ」
③影響
どうしてその行動に問題があるのかを自分や関わった人に与える影響を伝える
×「いじわるをする子は、ごはん無しだよ!」
〇「押された友達は痛くて泣いてしまったよ」
④提案
次はどうしたらいいかを提案する。
×「また同じことをやったら、おもちゃは使わせてあげないからね」
〇「どうすれば、仲良く2人でおもちゃを使えるか一緒に考えてみようね」
【Iメッセージの注意点】
今回は、𠮟るについてのIメッセージを伝えていきましたが、
ほめるときにも活用できます。
「お手伝いしてくれて、助かるよ。うれしいな」
と伝えていきましょう。
一見Iメッセージに見えても、YOUメッセージになってしまうこともあるので、注意しましょう。
「あなたが○○だから、私は怒れてしまうよ」
子どもの行動を批判するYOUメッセージにならないように注意しましょう。
参考文献
島村華子 (2020 1刷)
モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方
ディスカヴァー・トゥエンティワン